著しい成長を遂げるECの市場規模は?トレンドや今後の動向も予測!
ECの市場はモバイル端末普及率やコロナショックによるネットリテラシーの向上、5Gなどの影響によって規模が大幅に拡大しています。今回はそんなEC市場について考えていきたいと思います。
EC市場を知る上で欠かせないEC化率とは
そもそもECとは電子商取引の事で、ネット上での商品売買などを指します。
そんな電子商取引が全ての商取引の内どれだけの比率を占めているかを図るためにEC化率という割合があります。
そしてEC化率には、BtoC市場・BtoB市場に定義される市場が対象となっています。
分野別EC市場
ECの市場の中でもどの分野が成長しているのかを具体的にみていきましょう。
物販系分野
物販系分野はEC市場の中でも最も販売者数が多く、EC化率の増加率もぐんと伸びています。
特にコロナウィルスの影響などもあり、AC機器や家電製品などの範囲においても大活躍しています。
サービス系分野
旅行や各レジャーチケットなどが範囲内です。
飲食サービスもここに含まれ、EC化率は急激に伸びています。
デジタル系分野
音楽配信・書籍を始めとするオンラインゲームなども含まれています。
この分野でもステイホーム期間などを経てオンラインゲームの需要が多くなり、EC化率は増加しています。
経済専業省に基づくEC国内市場
EC国内市場は令和元年時点で19.4兆円にまで拡大を遂げています。
これはBtoCに関するECにおける数値ですが、BtoBにおいても市場規模は353.0兆円と前年に比べ2.5%も増加しています。また、EC化率はBtoCに関するECで6.76%、BtoCに関するECで31.7%と増加傾向にあります。
【経済産業省による調査参照:https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html】
越境ECの今後の可能性
様々な要因でEC市場が拡大している今、越境ECについては同のような需要があるのでしょうか。
越境ECは会社が世界各地を拠点にしていなくても商品を届ける事ができ、自社のファンを世界中に広げるには適しています。
中でもやはりコロナによる影響は大きく、世界中でもEC全体の普及が進みこのような越境ECの需要もかなり高くなってきています。つまり需要が増えたことにより国境を超えたECビジネスをより注目し、海外消費者獲得を目指す企業も多くなってきましたということになります。
2021年の世界EC市場は約530兆円規模にもなると見込まれており、この数値は2016年と比べると5年近くで3倍も成長すると言われています。
【参考文献:https://en-ambi.com/featured/375/】
中国EC市場
越境ECの中でも規模の大きい中国でのECビジネスには注目する事業者も多いのではないでしょうか。
日本から発信するECサイトの中国での売り上げは数兆円にも及び、米国での日本発信ECサイト普及率よりも大幅に伸びています。
購入額がどの国よりも多い中国はGDPで世界一の米国よりも市場規模拡大を期待されています。
EC市場の今後を予想
野村総合研究所(NRI)によると情報通信技術やメディアに関する市場調査レポートを発表しました。そこではBtoCに関するECの市場は2025年には27兆8000億円に拡大すると予想しています。
オムニチャネルコマース市場拡大
今後を予想していく上で大切なオムニチャネルコマースについて少しご説明いたしましょう。
オムニチャネルとはBtoC間で接点となるチャネルをそれぞれ連携させ、ユーザーにアプローチするという戦略のことを指します。
ユーザーが気に入った商品が実店舗に在庫がなかったとしても、ECkらの購入は可能であったり、ユーザーが商品を受け取る店舗を選べたりなどのメリットがあります。ユーザーにとって利便性が高いため、高いリピート率の獲得を見込むことができます。
このようなメリットを実現するのがオムニチャネルという戦略です。
更に、このオムニチャネルコマースの市場もまた拡大が予想されており、
2025年度には2019年度比で約1.4倍である80兆6000億円以上の規模拡大が見込まれています。
ECビジネスのこれから
今後も確実に拡大していくと予想されるECビジネス市場。
BtoBに関するECの範囲内においてはセルフレジや自動販売機の普及によってリアル店舗でも無人販売を行っており、これも市場拡大の大きな要因の一つと言われています。
また、デジタル系分野におけるオンラインゲームや音楽配信においては様々な形でのマネタイズが着たいされており、今後も確実にEC化率を引き上げる成長をすると期待されています。そこには今まで現金決済が主流だった生活関連分野においての改革により、デジタルコンテンツへのリテラシーも高まってきたという背景も関係しています。
更に、教育の側面でもデジタル系分野は需要があり、利用者は急増していく事でしょう。
今後の課題
EC化率に伴い期待も膨らむ反面もちろん課題も存在しています。
まず第一に多種多様な決済システム及びサービスに対応していく必要があります。
越境ECにおいては各国の決済サービスを深く探究し、対応していかなければなりません。
例えばQRコード決済はECの今後にとって大きな味方になってくれる決済方法で、
ユーザーにも馴染みやすいかつ利便性に優れています。
更にアプリを導入すればより快適にQR決済サービスを利用する事ができます。
普及しているオムニチャネルコマースでもQRコードによる決済は使いやすく、
顧客管理や商品管理も一括で行う事ができます。
次にセキュリティーの側面でも早急な対応が必要です。
ECに対して様々なシステムが開発され対応を続けていく中で、やはりセキュリティーに関しても準じて強化しなくてはいけません。
実際、一般社団法人日本クレジット協会によると2017年には番号盗用被害総額が176.7億円とクレジットカードの不正利用件数もかなり多く発表されているます。
よって今後も拡大を期待されているEC業界のセキュリティー事情はかなり重要視されていくでしょう。セキュリティに特化したシステム導入も検討する方が賢明かもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
目まぐるしい成長の過程にあるEC市場。
越境ECを含め、需要が明確に増えていることによって今後の展開や動向に注目する価値のある市場です。中国や米国と比べて日本は特にビジネス展開の可能性を秘めていると考えられます。
またデジタルコンテンツの分野におけるECビジネスには物販分野よりもEC化率を高める可能性があります。決済サービスも同様です。迅速にインフラを構築するためにもこの機会に是非EC展開をお考えになってはいかがでしょうか。
関連記事
・ネットショップ・EC運営代行とは?仕事内容や費用、格安代行会社も含めてご紹介!
・国内EC市場のEC化率を業種別に紹介!今後のEC化の予測もします!
・ECサイト運営とは?仕事内容や必要なスキル、資格なども含めて徹底解説!
ECサイト制作ならアートトレーディング
世界170か国以上のNo.1シェアを誇るグローバルECプラットフォーム「shopify」を導入した自社ECサイト制作をご提案いたします!
当社は、15年以上の実績・100社以上のECサイト構築運用 経験でお客様のお悩みを解決してまいりました。
新規のECサイト制作、既存サイトからの移転・乗り替えだけでなく、運営代行・コンサルティング・在庫連携・物流まで幅広くサポートが可能です。
EC支援といってもお客様の状況はさまざまです。これからECサイトを展開したい、サイトはあるが販売促進のノウハウが欲しい、スタッフが足りなくて人手が欲しい等々…。
現在の状況を分析し、ニーズに合った提案を行い、実践し、ECサイトだけでなくお客様ともども成長していただけるような支援を行います。