SaaSとは?PaaS・IaaSとの比較、SaaSサービス・企業も含めてわかりやすく解説いたします。
最近耳にすることが多いSaaS。
しかし、SaaSの意味をしっかりと理解している方は少ないと思います。
そこで今回はSaaSについて、代表的なサービスとその機能、SaaSを導入することのメリット、デメリットも含めて解説いたします。
SaaSとは?わかりやすく解説します。
SaaSとは「Software as a Service」の頭文字を取った略語で「サース」と読みます。SaaSを導入することで、ユーザー側でソフトウェアをインストールする必要はなくなり、アプリケーションの機能をネットワーク経由で利用できるようになりました。
具体的には、メールやコミュニケーションツール、資産管理などのソフトウェアを自身のサーバーリソースに導入するのではなくて、ネットワーク経由で利用するものを指します。
SaaSを導入するメリット
SaaSを導入するメリットには「どこからでもアクセスができる」「手軽に導入できる」「導入コストが安い」「ユーザーのシステム運用の負担を減らすことができる」の4つが挙げられます。以下で詳しく解説いたします。
「どこからでもアクセスできる」
SaaSの多くのサービスがクラウド上に展開されており、インターネットに接続されていれば、どんな時間でもどこからでもアプリケーション機能を利用することができます。これはSaaSを導入することの大きなメリットです。
「手軽に導入できる」
SaaSはソフトウェアをインストール必要がなく、ユーザーのアカウントを取得すれば、すぐに利用を開始できるため、手軽に導入できます。ユーザーIDとパスワードを用いて、サービスにログインすれば、利用することができます。
「導入コストが安い」
SaaSは利用するための環境構築が必要ないので、導入費用を抑えることができます。また、多くのSaaSサービスは使用した分の料金を払うシステムなので、無駄なコストを削減することができます。
「ユーザーのシステム運用の負担を減らすことができる」
SaaSはソフトウェア提供しているサーバー側がセキュリティレベルを確保するためのバージョンアップなどをソフトウェアベンダーが対応してくれます。そのため、ユーザー側の運用の負担を減らすことができます。
SaaSを導入するデメリット
SaaSを導入するデメリットもあります。主に「カスタマイズできる範囲が小さい」「不正アクセスの可能性が高まる」の2つです。
以下で詳しく解説いたします。
「カスタマイズできる範囲が小さい」
SaaSのサービスは自社で構築したサイトと比べて企業ごとに大幅なカスタマイズができない場合が多いです。そのため、ある程度は業務をアプリケーションに合わせていく必要があります。
「不正アクセスの可能性が高まる」
データが物理的に存在する限り、不正アクセスのリスクに晒される可能性は少なからずあります。しかし、SaaSはブラウザから簡単にアクセスできる分、不正アクセスも容易にできてしまいます。そのため、不正アクセスの可能性が他のサービスよりも高いです。
代表的なSaaSのサービス一覧とその機能
近年、SaaSのサービスにはMicroSoftシリーズをはじめとするオフィスソフトウェアだけでなく、会計ソフトやビジネスチャットなど様々なものがあります。
ここでは、「代表的なSaaSのサービス一覧とその機能」について解説いたします。
「Office365」
「Microsoft」が提供するOffice365は個人から法人まで様々なユーザーをカバーする代表的なSaaSサービスの1つです。Office365はWordやExcelのイメージが強いですが、「Share Point Online」を用いたグループウェアとしての機能も充実しています。そのほかにも、メールやカレンダーといった基本ツールやコミュニケーションツール、プロジェクト管理ツールの「Microsoft Teams」など、様々なサービスが用意されています。
「Slack」
「Slack」はエンジニアを中心に世界中で愛されているビジネスチャットです。「Slack」には充実の機能と拡張性があります。ビジネスチャットとしての基本機能はもちろんのことチームの用途に合わせて、細かい設定が可能です。これがSlackが人気を得ている理由です。
「freee」
「freee」は代表的な会計ソフトの一つです。「freee」の一番の特徴は徹底的な使いやすさです。会計処理に対して専門的な知識がない方でもある程度、仕訳作業が行えたり、クレジットカードやECショッピングの取引明細を取り込めたりと、様々な業務が行えることが魅力です。
SaaS企業の代表例
日本国内では、現在、SaaSサービスの提供を主軸に企業が多数登場しています。世界のSaaS市場は毎年、右肩上がりで成長を続けています。そこで、今回は日本国内に拠点を置く、現在注目のSaaS企業を2つ紹介いたします。
ウォンテッドリー株式会社
ウォンテッドリーの主要事業はビジネスSNSである「Wantedly」の運用で、2020年の時点で220万人を超えており、利用企業数も35000を超えています。このほかにも「Wantedly People」などの新アプリもリリースしております。ウォンテッドリーは2010年に創業したまだまだ新しい企業ですが、2020年の営業収益は30億円を超えています。
サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社の主要商品としては、ビジネスアプリ作成クラウドである「kintone」やグループウェアの「サイボウズoffice」などが挙げられます。
売上高は2013年以降10%以上伸ばしており、2019年の営業利益は17億円と勢いがあります。
SaaSのビジネスモデルの特徴
これまでの売り切り型の商品であれば、ユーザーとの接点は商品を売った時点でなくなってしまいます。しかし、SaaS型のビジネスモデルは顧客に商品を売った後の満足度が重要です。それは顧客がそのサービスに満足しなければ、すぐに解約されてしまうからです。
また、SaaS型のビジネスモデルはユーザーが増えれば増えるほど、雪だるま式に売り上げが増加していきます。しかし、逆にユーザーの満足度が低くなり、解約率が高くなると一気に経営が悪化してしまいます。SaaSにはこのようなビジネスモデルの特徴があります。
SaaSとサブスクリプションの違いが不明確な理由
SaaSとサブスクリプションは意味が混同されやすい用語です。SaaSとサブスクリプションの意味が混同されやすい一番の原因はほとんどのSaaSが課金形態にサブスクリプションモデルを採用しているからです。これにより、SaaSとサブスクリプションの違いが不明確になっています。
PaaSとは?
PaaSは「Platform as a service」の頭文字をとった略語で「パース」と読みます。
PaaSとはアプリケーション開発に必要な実行環境などが提供されるサービスです。PaaSはプログラムだけを用意すれば良いというメリットがある一方で、データベースの設計や実行環境に制限があるため、カスタマイズ性は高くないというデメリットもあります。開発環境を迅速に構築し、運用負荷を軽減したい場合に利用することをおすすめします。
IaaSとは?
IaaSは「Infrastructure as a Service」の頭文字をとった略語で「イァース」と読みます。IaaSはCPUやメモリ、ストレージやネットワークといったコンピュートリソースを提供するモデルのことを指します。IaaSは非常にカスタマイズ性が高く、柔軟に構成を組み立てることが可能です。その分、IaaSはユーザーの管理範囲が広く、システム運用の負荷がPaaSやSaaSに比べて高くなります。
まとめ
この記事ではSaaSについて解説いたしました。
SaaSを導入することで、これまでのソフトウェアを購入、インストールする時間やセキュリティの問題が大きく改善され、ユーザーのサービス利用がしやすくなりました。
SaaSのメリットやデメリットの両方を把握して、メリットを最大限に生かすことが重要です。
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