ウェブルーミングとは?対策事例やショールーミングとの相違点なども含めて解説致します!
インターネットの普及により、オンラインストアを利用することが日常の一部となりました。その中でオンラインストア・実店舗双方を利用するウェブルーミングが主流になりつつあります。
本記事では、ウェブルーミングについて、ショールーミングと比較しながら、メリットや調査統計、対策事例なども含めてご紹介いたします。
ウェブルーミングとは
ウェブルーミングとは、商品を探す際、最初にオンラインショップなど、ウェブ上で商品を確認したのち、実店舗で購入することを指します。
ウェブルーミングは、インターネットではなく実店舗で購入することを指します。そのため、実際に店舗まで行く交通費がかかってしまうことや購入した商品を持ち帰る際の手間などがデメリットとして挙げられます。
消費者が商品をウェブルーミングを行う理由とメリット
ウェブルーミングの最大のメリットは実際に商品を見て購入することが可能であるという点です。
Webサイトなどオンラインで商品を購入する場合、実物を見ることはできません。商品画像や大きさ・素材などのデータなどから商品についておおよそ判断することができますが、商品画像は光の当たり具合などによって実際の商品の見え方が変わってしまうことがあります。
そのため、実店舗で実物を確認することで、消費者は自身のイメージとの齟齬がないかを確かめることができます。
特に、アパレルなどの実際の商品の素材感や大きさなどが重要になってくる分野では、ウェブルーミングが消費者にとって大きなメリットになってくると言えるでしょう。
ウェブルーミングの調査統計
大手アパレルブランドのGUは、ファッションアイテム購入時における情報源および購入経路に関する実態調査」の結果を発表しました。
この調査では、女性の約半数が「インターネットやソーシャルメディア、アプリで調べて実店舗で購入する」と回答しており、多くの女性が「ウェブルーミング」を行っていることがわかります。
また、この傾向は日本だけでなく、世界ではさらにこの傾向が大きくなっていると言えます。
2019年にトランスコスモスは、アジアにおけるオンラインショッピングの利用実態と越境ECに対する関心を探る調査統計を発表しました。この統計では、東京でウェブルーミングを行っている消費者が54%だったのに対して、アジアにおけるウェブルーミングを行っている消費者が約83%という結果になりました。また、ウェブルーミングを行い購入する商材としては家電やパソコン、衣類といった実際の使用感や素材、大きさが重要に なってくる商材が多数を占めました。
このように、商品を購入する際にウェブルーミングを行うのは「当たり前」になりつつあると言えます。
ウェブルーミングの対策事例
前述の統計から読み取れるように、ウェブルーミングは世界的な潮流になりつつあります。
そのため、現在、ウェブルーミングなどの消費行動に対策を実行している企業が増加しています。
ここでは、その対策事例をご紹介致します。
ウェブルーミングの対策事例「株式会社ファーストリテイリング」
株式会社ファーストリテイリングが保有するブランド「ユニクロ」「GU」などではウェブルーミングといった消費行動に対して店頭在庫表示サービスという対応策をとっています。
店頭在庫表示サービスでは、消費者はオンラインでチェックした商品の在庫がどの店舗に存在するのかを確認することができます。消費者は在庫のある店舗を訪れることによって、商品の素材感やサイズ感などを確認することが可能です。
店頭在庫を表示することで、商品の実物を確認したいという層を取りこぼさないウェブルーミングに基づいた工夫であると言えるでしょう。
ウェブルーミングとショールーミングの相違点
ショールーミングとは、実店舗で商品の確認を行い価格や素材、大きさを確認したのち、オンラインショップなどで購入することを指します。ショールーミングはウェブルーミングと対になる概念であると定義されます。
ショールーミングは特に持ち運びなどが不便な商材で発生するケースが多いと言えます。
例えば、実店舗で家電など大きな商品を購入することを決めた際には、多くの場合において実店舗から自宅に持ち帰る必要があります。ここで問題になってくることが、持ち帰りのための手間です。
そのため、消費者はショールーミングをとることで、実物を確認した上で自宅まで持ち帰るなどの手間を省くことができます。
ショールーミングの原因
ショールーミングの原因は大きく2点に分けることが可能です。
1点目は、商品の性質です。ショールーミングで購入される商品の多くはサイズが大きいものや持ち運びが難しいものです。
上述しましたが、家電などの大きい商品や持ち運びが難しい商品は、購入した店舗から自宅までの持ち帰るのが大変であるため、実店舗でサイズなどを確認した後、オンラインストアなどで購入されるケースが多いと言えます。
2点目は、商品の価格です。ショールーミングで購入される商品は実店舗での販売価格とオンラインストアでの販売価格に大きな乖離が発生している場合が多いと言えます。
実店舗では定価でしか購入することができないが、オンラインサイトの場合はディスカウントされているなどのケースもあります。なるべく購入する際の費用を抑えたい消費者としては、ディスカウントされているものを購入してしまうでしょう。
特に、型番が存在する家電などは自宅に戻ってからオンラインで全く同一の商品を注文することができるため、ショールーミングで購入される場合が多いでしょう。
ショールーミングの対策事例
ショールーミングに対して有効な施策としては、オムニチャネルの展開や実店舗での価値提供が挙げられるでしょう。
オムニチャネルを展開することで、消費者を囲い込むことが可能です。
「店頭に在庫ない場合にはオンラインで対応する」「オンラインストアで購入した商品を店頭で受け取り決済可能にする」など様々な施策によって顧客との関係を強固なものにすることができます。
また、実店舗に配置する社員に対して十分な研修を行うことで、オンラインとは違う店頭購入の価値を提供することができます。
最後に実際にオムニチャネルの展開と実店舗での価値提供を行っている企業をご紹介致します。
ショールーミングの対策事例「株式会社ビックカメラ BICCAMERA INC.」
株式会社ビックカメラでは、オムニチャネルを展開を行っています。オンラインショップの充実だけではなく、店頭受け取りサービスや店舗・オンラインショップ双方で利用可能なポイントの導入なども行っています。そのため、従来店頭で購入していた顧客だけでなく、オンラインから流入する新規顧客など多くの層を取り込み関係性強化を実現しています。
また、商品に対する知識が豊富な店頭職員を置くことによって、店舗購入の価値を顧客に提供しています。
まとめ
本記事では、ウェブルーミング についてご紹介致しました。
ウェブルーミングやショールーミングへの対策においては、実店舗をどのように生かしていくかが重要になってきます。
この記事がウェブルーミングについて詳しく知るきっかけになれば幸いです。
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