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カスタマーサティスファクション(CS)とは?向上のためのポイントや事例を紹介します!

EC運営において顧客に満足してもらうことはリピート率を高めるためにも大切なことです。近年注目の集まっているキーワード「カスタマーサティスファクション」という言葉をご存じでしょうか。そこで今回はカスタマーサティスファクションについて似た言葉との違いや、向上のためのポイントを解説します。

この記事を書いた人

藤井 玲

2002年に楽天市場へ出店したことをきっかけに、EC支援サービスの提供をスタート。
累計18年、150社以上のサイト制作、運営経験を持つ。
一部上場企業のECサイトを10年間運営した経験から、運営全般、フルフィルメントの知見が豊富。
現在は、Shopify Expert Partnerとして、ECサイトの新規出店支援はもちろん、
売上改善や業務改善などのコンサルティングを手掛けている。

カスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction)とは

カスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction)は、顧客満足という意味です。ビジネス用語では顧客の満足度をはかる指標であったり、満足度を向上させるための取り組みのことを指します。
顧客の要望を十分に満たすようなサービスを提供していると顧客が感じることが必要です。以前はBtoCの業界にあった考え方でしたが、最近ではBtoBの業界であってもカスタマーサティスファクションの向上は大きな目標になっています。
というのも、顧客満足度が高まることによって、リピート率が高まるだけでなく、口コミやレビューによって新規顧客の獲得につながるからです。インターネットの発達により、口コミやレビューの評価は集客に大きな効果を発揮します。

カスタマーディライトやエンプロイサティスファクションとの違い

カスタマーサティスファクションによく似た言葉にカスタマーディライトやエンプロイサティスファクションという言葉があります。

カスタマーディライト

カスタマーディライトは顧客の要望を満たすだけではなく、顧客の期待以上の製品やサービスを提供することで、顧客に「感動」を与えることを指します。カスタマーサティスファクションの進化系として扱われ、企業のパフォーマンスの理想形とされています。
顧客の期待通りの商品を提供することは当たり前になってきており、そこから期待以上のサービスを提供することが競合他社との差別化になります。また、次は何をしてくれるのだろうという次回への期待にもなり、リピータの獲得にもつながります。

エンプロイサティスファクション

エンプロイサティスファクションとは、従業員満足という意味で、企業内での満足度の指標です。従業員が会社や仕事に満足しているかをはかる指標であり、企業の生産性や品質に影響を与えます。つまり、従業員の満足度は顧客満足につながるものであり、エンプロイサティスファクションの向上は大きな目標の一つになっています。

カスタマーサティスファクションの向上のポイント

ここからはカスタマーサティスファクションを向上させるポイントを紹介します。具体的にどのような施策を行うべきなのか、何に気をつけるべきなのかということについて解説していきます。

満足度を数値化する

カスタマーサティスファクションを向上するためには満足度を数値で表すことが重要です。満足度は個人の感じ方であるため、数値化なかなか難しいです。しかし、企業としてカスタマーサティスファクションを向上させていくためには数値化による満足度の調査が必要です。
例えば、アンケートを使い5段階で満足度の評価をします。そこで、評価の平均が3以下の場合は商品やサービスの見直しを行うというような取り組みを行うことで、その原因を探ります。アンケートには数値だけでなく、満足いかない理由も書いてもらえた方が好ましいです。

顧客の期待値を調整する

顧客満足度は商品やサービスに抱く事前の期待との比較により決定します。同じクオリティの商品であっても、購入前の期待値が低ければ満足度は上がり、高ければ満足度は下がります。
事前の期待値を下げることによって顧客満足度を跳ね上げるという方法もあります。ただしこの方法は集客力を下げることにつながるため、おすすめはできません。そこで、大切なのは事前の期待と実際に購入した経験の満足度に乖離がないようにすることです。集客のためであっても、商品の実態と離れた過剰な広告を出したりしないことが重要です。商品購入前のイメージと購入後の満足度のバランスを保つことが必要です。

期待を超えるサービスを提供する

カスタマーサティスファクションを向上させるには、顧客の事前の期待を超えるサービスを提供することが一番です。そのためには、商品に付加価値を付けることが重要です。ここでいう付加価値とは顧客が有益と感じる特別な要素です。顧客が予期していないような要素を付け足すことで、事前期待値を超える満足度を提供することができます。
事前の期待値を超えて、更に「感動」を与えるような付加価値をつけることによって、カスタマーサティスファクションの上のカスタマーディライトにつながります。カスタマーディライトの実現により、競合他社に差を付けるきっかけになるでしょう。

カスタマーサティスファクション向上事例

ヤクルトスワローズ

ヤクルトスワローズのファンクラブの事例です。ヤクルトスワローズでは以前からアンケート調査の実施はしていましたが、アンケート調査から得られた声を上手く運営に活かすことができませんでした。
そこで新しい調査方法を取り入れ、顧客満足度の正確な測定を行いました。その結果、ファンクラブ会員にとってはユニフォームの特典が非常に高評価であることが分かり、イベントや特別グッズを積極的に増やしました、また、プラチナ会員という最上位の会員にユニフォームの限定特典を付けました。その結果、2014年から2016年にかけて会員数は2.5倍になり、チケットの売り上げ枚数なども大幅に伸びたそうです。

セイコーマート

セイコーマートは北海道を中心に展開するコンビニエンスストアです。北海道民に寄り添った地域密着型のサービスを提供しており、ライバル店が出店しないような過疎地にも出店を続けていました。
その結果、地域住民の信頼を得るだけでなく、全国にも評判が知れ渡るようになりました。大手コンビニチェーンを抑えて満足度アンケート1位になったこともあります。

みずほ銀行

みずほ銀行では、2400万人にも及ぶ顧客へのサポート手段として電話、メール、FAQ、チャットなど複数の手段を用意しています。これによりオムニチャネルでのワンストップサポートを実現しています。
また、FAQの改善を実施した結果、FAQのPVは7倍になり、受電数は3割低下しました。これは、Web上で探している疑問と回答がすぐに見つかっていることを表します。顧客サポートの充実により、カスタマーサティスファクションの向上につながった事例です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はカスタマーサティスファクションについて向上のポイントや改善事例を紹介させていただきました。お客様の満足度を高める事は様々なメリットがあります。満足度を高めるにはまず、顧客のことをよく知る必要があります。顧客がどのような期待を抱いていて、何を求めているかということを顧客視点で理解していかなければなりません。

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