LINEを用いたEC事業とは?活用方法やShopifyとの連携についてもご紹介!
近年、EC市場において、スマートフォンを用いてオンラインショッピングがなされるケースが急増しています。また、スマートフォンやインターネットの普及に伴い、SNSのユーザー数も年々増加しています。つまり、EC事業において、SNSの活用は、ますます重要度を増しています。
今回は、国内最多のユーザー数を誇るLINEに関して、特徴やEC事業におけるLINEの活用方法、LINE公式アカウントやLINEショッピングのメリット・デメリット、Shopifyとの連携などについて解説します。
EC事業でLINEを活用すべき理由とは
はじめに、EC事業にてLINEを活用すべく、抑えておくべきLINEの3つの特徴をご紹介します。
①ユーザー数の多さ
LINE株式会社によると、2020年6月時点での日本国内のLINEのユーザー数は、8,400万人以上、国内の人口の66%以上を記録し、日本国内で最多のユーザー数を誇っています。そのため、他のSNSと比較して、LINEのみでしか接触できないユーザーも多く存在する点も、特徴として挙げられます。
さらに、ユーザー属性の幅広さも、EC事業でLINEを活用すべき理由として挙げられます。性別では、女性52.5%、男性47.5%とほぼ半々、年齢では、15歳~69歳を中心に、会社員や主婦、学生など、幅広い層によって利用されています。また、ユーザーの居住地に関しても、全国の人口分布比率に近い数値を記録し、日本全国を範囲とし、性別に関係なく、幅広い層へのアプローチが可能です。
参照:) https://www.linebiz.com/system/files/jp/download/LINE%20Business%20Guide_202007-12.pdf
②アクティブユーザーの多さ
ユーザー数の多さに加え、そのアクティブ率の高さも、LINEの特徴として挙げられます。1日1回以上アプリを利用するユーザーの割合(DAU)は、85%を記録しています。したがって、幅広い且つ多くのアクティブユーザーとのタッチポイントをもつことが可能です。
③活用手段の豊富さ
広範囲にわたるユーザーにリーチできるLINEでは、その手段も多岐にわたります。LINE公式アカウントを活用することで、ユーザーと1対1のタッチポイントをもつことができたり、LINEショッピングでの商品掲載によって、既存ECサイトへの集客を図ったり、メッセージやタイムラインを通して広告を出稿したりなど、その用途は多岐にわたります。
LINEを活用したEC事業とは?
LINEでは、公式アカウントの開設やメッセージ送信、広告出稿、商品の出品など、EC事業で活用できる機能が豊富に取り揃えられています。EC事業でLINEを活用する際に考えられる、主要な3つの選択肢、「LINE公式アカウント」「LINEショッピング」「LINE広告」についてそれぞれの特徴についてご紹介します。
①LINE公式アカウント
LINE公式アカウントでは、LINE上で企業や自社ブランドの公式アカウントを開設します。ユーザーによって「友だち登録」されることで、友だち登録済みのユーザーに対して直接アプローチをすることができます。トークを通して、ブランドや商品に関する情報提供、クーポンの配布、LINE友だち限定イベントの実施、ユーザー参加型のアンケート調査など、様々な施策を実施することができます。さらに、メッセージの配信数や開封率、クリック数、インプレッション数などの数値分析を行うこともできます。
②LINEショッピング
LINEショッピングは、LINEが提供するポイントサイトです。EC事業者は、 LINEショッピング上に商品を掲載することができます。また、ユーザーは、LINEショッピングを通して商品を購入することで、LINE Payや同アプリ内のポイントクラブ、その他多数のギフト券などとして利用できる、LINEポイントを獲得することができます。
LINEショッピングには、楽天市場やAmazonなど、大手ECショッピングモールから、各メーカーやブランドまで、幅広いジャンルが出品されています。商品選択後の購入手続きや決済、発送業務などは、LINEショッピング上ではなく、各ショップのECサイトまたは、出店や出品をしている大手ECモール上などで行う必要があります。したがって、LINEショッピングは、あくまで商品を掲載する場、すなわち既存ECサイトへの集客チャネルであり、LINEユーザーに対して商品やブランドの認知度向上を図ることができます。
LINEショッピングの特徴として「商品の比較ポイント」が挙げられます。商品やブランド力に加え、価格やポイント還元率なども、ユーザーにとっての判断基準であるといえるでしょう。さらに、国内最多のユーザー数を誇るLINEにて、より幅広いユーザーに対してアプローチできる点は言うまでもないでしょう。
③LINE広告
LINE広告は、LINEだけでなく、LINEポイントやLINE NEWSなど、関連サービスやその他外部アプリ、サービスを利用するユーザーに対しても配信可能な運用型広告です。LINEアプリ内では、トークリストの最上部やタイムライン、その他LINE NEWSやLINEショッピング等の広告掲載枠などに、出稿することができます。
地域や年齢、ユーザーの行動パターンなどといった、データに基づいたターゲティングを行うことが可能です。最大の特徴として、リーチできるユーザー数の多さや幅広さが挙げられます。LINEや関連サービスのユーザーが国内最多を誇るだけでなく、その他外部アプリでの広告出稿もできるため、広範囲にわたるユーザーへのアプローチが可能です。
LINE公式アカウントのメリット・デメリット
初期費用や月額費用を支払うことで、ユーザーとのタッチポイントを創出するだけでなく、具体的な数値の分析も可能である「LINE公式アカウント」のメリット、デメリットをご紹介します。
メリット①新規ユーザーを開拓できる
LINE公式アカウントでは、チャットや応答メッセージ、AI応答スマートチャット、タイムライン投稿など、友だち登録済みのユーザーに対して、様々な施策をもって直接アプローチすることができます。これらに加え、オプション機能では、LINEプロモーションスタンプや友だち追加広告など、新規のユーザーに対して、友だち追加を促す施策を講じることも可能です。
とくに、LINEプロモーションスタンプは、広告費を支払うことで、友だち登録の有無にかかわらず、ユーザーは無料(※友だち登録など、条件付き)でスタンプを利用することができます。LINE株式会社によると、LINEスタンプは、毎日5,650万のユーザーに使用されています。そのため、広告の一種である、LINEプロモーションスタンプは、実際にユーザーにスタンプを利用してもらうことで、友だち登録や自社の認知度向上を図るだけでなく、他社との差別化や、ユーザーのファン化も見込めるでしょう。
メリット②プランを柔軟に選択、変更できる
LINE公式アカウントは「フリープラン」「ライトプラン」「スタンダードプラン」の3つのプランから選択することができます。それぞれ、機能や、無料で送信可能なメッセージ数、月額費用が異なります。
アカウント開設時に、自社の使用目的に合わせて自由にプランを選択できるだけでなく、必要に応じてアップグレード、ダウングレードが可能です。プランの変更は、月単位で行うことができるため、一時的なプラン変更を行うことも可能で、自社の状況やニーズに合わせて柔軟に利用することができます。
デメリット①アカウント運用にあたりコストが発生
利用できる機能の豊富さや、リーチできるユーザー層の幅広さなど、LINE公式アカウントならではの強みが多く存在する一方で、初期費用や月額固定費などといった運用コストの高さが懸念点として挙げられます。ただし、月単位でのプラン変更が可能であるため、コスト面を考慮しながら運用していくことも可能です。
デメリット②友だち追加済みのユーザーを増やすハードルが高い
LINE公式アカウント開設後、メッセージ送信など、ユーザーとの直接のやりとりを行うためには、友だち登録済みユーザーの獲得が必要不可欠です。オプション機能で、LINEプロモーションスタンプや友だち追加広告など、より多くのユーザーに対して、友だち追加を促す施策を講じることができますが、それらの機能を利用する際には、別途料金が発生します。
そのため、LINEアプリ内の機能だけに頼らず、自社ECサイトやその他SNSなど、外部サイトにおいても、新規の友だち登録済みユーザーを増やすための取り組みを継続的に行う必要があるでしょう。
LINEショッピングのメリット・デメリット
LINEショッピングへ商品を掲載するメリット、デメリットをそれぞれご紹介します。
メリット:効果的な集客を図ることができる
繰り返しになりますが、「ユーザー数の多さ」「ユーザー層の幅広さ」「アクティブユーザー数の多さ」が特徴として挙げられるLINEをプラットフォームとする「LINEショッピング」では、商品掲載によって、商品やブランドの認知度向上を図ることができます。
他のSNSに比べて、「LINEでしかアプローチできないユーザー層」の存在が大きいLINEでは、既存ECサイトへの集客チャネルとして活用することができます。とりわけ、JANコードで登録されている商品は、商品の検索欄にて上位表示が優先されるといわれています。
デメリット:LINEショッピングだけではECサイトを開設できない
商品掲載がメインとなるLINEショッピングは、あくまで集客チャネルであるため、LINE上ではECサイトを開設することはできません。そのため、LINEショッピングを活用する前提として、自社独自のECサイトや、大手ショッピングモールへの出店や出品を行なっているECサイトなど、LINE以外のプラットフォームにて、構築済みのECサイトを運営していることが前提となります。
LINEをShopifyと連携させるためには
LINEショッピングで商品の掲載を行うにあたり、外部にてECサイトを構築する必要があります。
自社独自のECサイトを構築する際に、比較的低コストで、且つ少ない工数で、手軽に構築可能な手段として、ASP型カートシステムが挙げれらます。
その中でも、「初期費用無料」「世界no.1シェア」「機能を拡充できるアプリが2,000以上」などといった強みを有する、カナダ発カートシステム「Shopify」では、Shopifyで構築したECサイトと、LINE公式アカウントを連携させることが可能です。
LINEとの連携を図る際に、Shopifyをおすすめする理由は以下の通りです。
①構築や運営業務のシンプルさ
ASP型カートシステムであるShopifyでは、サイトデザインは無料のものから有料のものまで利用することができ、比較的容易に自社独自のECサイト構築が可能です。さらに、構築時には、自社のECサイトの規模や利用したい機能などに合わせて、5つのプランから選択することができます。
構築後においても、プランの変更が可能であるため、ECサイトの規模や売上に応じて、柔軟に機能を適応させることができます。プランに加え、Shopify内で利用できるアプリが豊富にあることから、自社ECサイトで本当に必要とする機能を自由にカスタマイズできる点も、Shopifyで自社ECサイトを構築する魅力の一つであるといえるでしょう。
②LINE公式アカウントとの連携
Shopify内で利用できる、LINEとの連携用アプリ「Kisuke」を利用することで、LINE公式アカウントの効果の最適化を図ります。Kisukeでは、「キーワード検索最適化」「セグメント配信」「リッチメニューのスタイリング」を実施することができます。
キーワード検索機能を利用することで、ユーザーによって、LINE公式アカウントとのトーク画面で、事前に設定したキーワードが入力されると、該当する商品を表示することができます。
セグメント配信では、友だち登録済みユーザーへのプッシュメッセージで活用することができます。自社ECサイトでの会員登録の有無や、購入金額、頻度、ユーザー属性などに基づいて、ユーザーをセグメント化します。それにより、限定クーポンの配信や、各ユーザーのニーズにあった商品の訴求などが可能になります。
リッチメニューのスタイリングでは、LINE公式アカウントで既に利用できる機能に加え、より細かい分割やタブの切り替えなど、ユーザーの利便性を向上させる機能を追加することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。国内最多のユーザー数を誇るLINEでは、LINE公式アカウントやLINEショッピング、LINE広告など、EC事業におけるその活用方法が複数挙げられます。LINEを活用する目的や自社ECサイトとの関係性、コストなどを明確にすることで、スムーズな戦略立案が可能になります。
ぜひ参考にしてみてください!
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