Last Updated on 9月 16, 2021 by ART TRADING
ECサイトを運営するにあたり顧客のリピート率は非常に重要です。既存顧客の中でも特に「ロイヤルカスタマー」を大切にする必要があります。今回はロイヤルカスタマーとは何か、どのように分析、創出する方法をご紹介いたします。
Contents
ロイヤルカスタマーについてわかりやすく解説
ロイヤルカスタマーとは企業の商品やサービスを愛し、他社の利用を行わず企業への忠誠心の高い顧客を指します。ロイヤルカスタマーが増加することで、顧客の離反率が下がり、リピート率が高くなるため企業価値向上に繋がります。
新規顧客獲得のために掛かるコストは既存顧客の維持にかかる費用の5倍と言われています。新規顧客は獲得のためのコストが高いにも関わらず利益率は低いですが、既存顧客は1/5のコストで維持することができるため、既存顧客の満足度を向上させロイヤルカスタマー化させることが重要になります。
ロイヤルカスタマーを英語での表記や日本語での表現方法、類語の紹介
ロイヤルカスタマーを英語で表すと「Loyal Customer」となります。Loyalは日本語で「忠誠な」、Cutomerは「顧客」であるため、直訳すると「忠誠な顧客」ということになります。しばしば「Royal」と混同されることがありますが、これは誤用なので注意をしてください。Royalは日本語で「王立」と訳されます。正しい表記に気を付けましょう。ロイヤルカスタマーとカタカナで表されることが多いですが、日本語では「常連客」という言葉の意味が最も近いです。
ロイヤルカスタマーの類語に「アンバサダー」が挙げられます。アンバサダーは「大使、使節」という意味です。大使とは他国に派遣される外交官のトップの役職であるため、ビジネスにおいては企業の商品やサービスを愛し、他者に良さを伝える役割を持つ人のことを指します。
ビジネスのシーンではアンバサダーを利用し、広告塔として商品やサービスの良さを広める「アンバサダーマーケティング」が注目されています。
ロイヤルカスタマーの分析方法
ロイヤルカスタマーと優良顧客が混同され評価されることがあります。優良顧客とは企業の商品やサービスを利用を始めてから繰り返し、継続的に企業の利益を生み出す顧客のことを指します。ロイヤルカスタマーとの違いは、企業のブランドに愛着を持っていない可能性があり、競合他社の魅力的な商品やサービスが現れた場合は離反する可能性が存在しています。
「忠誠心が高い顧客」を判断する指標として「NPS」というものがあります。
NPS(Net Promoter Score)とは顧客がどれだけ企業に対しどれだけ信頼や愛着があるかを表す指標で、友人や同僚に薦めるかどうかに重きを置いています。この指標は現在多くの企業で採用されています。
以前は「顧客満足度調査(CS調査)」を指標として用いていましたが、顧客本人の満足度だけでなく、友人や同僚に薦めるかどうか、といったシビアな判断を下すと考えられるNPSがより正確なロイヤリティを測ることが可能と評価され利用されるようになりました。
ロイヤルカスタマーの創出方法
ロイヤルカスタマーの重要性や評価方法を解説いたしましたが、実際にはどのようにして既存顧客をロイヤルカスタマーへと成長させるのか、その方法をご紹介いたします。
ロイヤルカスタマーの創出方法①顧客との接触頻度の上昇
ロイヤルカスタマーを創出するために最も重要なことは企業へ愛着を持ってもらうことです。顧客に対し、コミュニケーションを一切取らない企業に愛着を持つ可能性は低いです。
そこで日頃から顧客とコミュニケーションを取ることができるサービスを行うことが必要です。
メールマガジンやDMを送ることで顧客との距離を近づけることが飽きさせずに関係を保つ方法になります。しかし、顧客に対し興味のない情報を送り続けてしまっては、顧客は企業と自分の間の距離を感じてしまいます。
しっかりと顧客の興味に合わせ、顧客を欲しい情報を的確に発信することがロイヤルカスタマーを創出するための方法の一つです。
ロイヤルカスタマーの創出方法②ロイヤルカスタマーと一般顧客との差別化
企業に対し愛着があったとしても、一般顧客とロイヤルカスタマーの間に明確なメリットの差がない場合一般顧客がロイヤルカスタマーになることはありません。
顧客のロイヤルカスタマーになることで得られるメリットを明らかにし、ロイヤルカスタマーだけでなく一般の顧客もロイヤルカスタマーへの興味を持つ内容にしましょう。
例として、ロイヤルカスタマー限定のSNSサービスやメールマガジン、ロイヤルカスタマー限定のクーポン等ロイヤルカスタマーになることのメリットを明らかにしましょう。
ロイヤルカスタマーの創出方法③アンバサダーマーケティング
一般顧客は、利用はしていても愛着を持てないためにロイヤルカスタマーにならないことが考えられます。そこで愛着を持ってもらうためにアンバサダーマーケティングを行いましょう。
企業を利用し、愛着を持っているアンバサダーに企業の紹介をしてもらうことで、愛用者の声を直接届けることができます。顧客の声により近く、熱が伝わりやすいアンバサダーマーケティングであればロイヤルカスタマーに興味を持つ一般顧客が現れやすいです。
ただし、それだけ熱量を持ったアンバサダーを見つけることが課題となっています。
ロイヤルカスタマー制度の事例
実際に企業にはロイヤルカスタマー制度を導入している事例があります。2つの事例をご紹介いたします。
ロイヤルカスタマー制度の事例①アパレルメーカー「株式会社ユニクロ」
アパレル業界では、洋服を繰り返し購入してくれる顧客の獲得が必要です。愛着を持って定期的な購入をしてくれるロイヤルカスタマーを創出する必要がありました。
そこでユニクロは他のアパレル業界より早く「ユニクロアプリ」を2011年にリリースしました。ユニクロアプリではデジタルでのチラシの配布を行いました。今までチラシをわざわざ見ることがなかった購買層に向けて反則が行えるようになりました。また、デジタルであることを活かしてクーポンの即時配布を行いました。タイムセールなどの情報がすぐにわかることがユニクロアプリの浸透に拍車をかけました。
またAI機能を使いユーザーに最適化された商品を表示するなどアパレル業界のほかの企業に大きく差をつけることができました。株式会社ユニクロも先ほど挙げたロイヤルカスタマーを創出する方法を元に施策を行っていることがわかります。
ロイヤルカスタマー制度の事例②コーヒーチェーン「スターバックスコーヒージャパン」
コーヒーチェーン「スターバックス」では、ロイヤルカスタマーになると不定期でサプライズ商品や限定ドリンクチケットが贈られますロイヤルカスタマーの条件などは公開されていませんが、スターバックスカードとWebサービス「My Starbucks」をリンクをさせる必要があり、利用した金額によってロイヤルカスタマーの認定が行われます。しかし、ロイヤルカスタマーの条件を満たしたとしてもスターバックスから通知などはなく、「サプライズプレゼント」というロイヤルカスタマーのメリットを大切にしていることがうかがえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ロイヤルカスタマーの意味と分析方法や創出方法などをご紹介いたしました。既存顧客をロイヤルカスタマーへと成長させるために、顧客へのターゲティング広告やロイヤルカスタマーだけのメリットを施策し、顧客の心を掴みブランド力を向上させましょう。
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